幻想 浮かぶ〝天平世界〟 大極殿 試験点灯 |
暗闇の中に復元された大極殿の朱塗りの柱などが浮かび上がり、辺りは幻想的な雰囲気に包まれた。
平城遷都1300年祭を盛り上げようと同庁が企画し、国内外で活躍する照明デザイナーの石井幹子さんがデザインした。省エネタイプの照明器員74台を使用し、朱塗りの柱や軒裏など日本建築ならではの美しさを照明で演出。消灯は下から順に消していき、最後に鴟尾(しび)と中央飾りが照らし出されるように工夫した。
石井さんは「日本建築の軒裏はきれいに造られていて、下から光が当たると効果的。上から照らす太陽光とは違う美しさがある」。と話していた。同庁は点灯実施時期を検討している。 【奈良新聞 4/7】
◆平城の栄華浮かぶ
奈艮市の平城宮跡で6日夜、復元された第一次大極殿が試験的にライトアップされ、約10万枚の瓦を使った壮大な建築が古都の夜空に浮かび上がった。同宮跡は平城遷都1300年祭のメーン会場。23日に大極殿完成記念式典があり、24日から11月7日まで各種イベントが催される。
大極殿は奈良時代、天皇の卿位など国家的な儀式が行われた平城宮の中核的建物。奈良文化財研究所の調査結果を基に、文化庁が01年から復元整備を進めてきた。
幅約44m、奥行き約20m、高さ約27mで、照明器具74台を使用。 東京タワーなどを手がけた照明デザイナー、石井幹子さんがライトアップのデザインを担当し、建築の意匠や地球環境に配慮し、1時間当たりの電気代を312円に抑えた。
今後のライトアップのスケジュールは未定。【花澤茂人】
【毎日新聞 4/7】