奈良市西大寺赤田町「赤田横穴墓群」解説(2) |
【6号墓】墓室は長さ3.5m、幅2.1mで、5号墓の一部を構築途中に壊してしまい、埋葬せすに廃棄されたとみられます。墓道は幅約1.5mで、約9m分を確認しました。
【7・8号墓】墓室は長さ4〜5m、幅2〜2.5mで、土師質亀甲形陶棺が7号墓に2基、8号墓に1基収められていました。特に7号墓の小型陶棺(長さ1.1m)1基は埋葬当時のままの状態で残っており、その下には円筒埴輪片を敷いていました。床面は整地されていますが、入口部分に閉塞用の板をはめ込んだ痕跡はありません。墓道はともに幅約1.5mで、約10m分を確認しました。墓室内や墓道から7世紀中頃の土器(須恵器・土師器)が出士しました。
【9号墓】今回の調査区内では長さ約19m・幅約1mの墓道を確認しただけで、墓室はさらに北側へと続いています。7世紀の中頃の土器(須恵器・土師器)と陶棺片が出土しました。