東院地区の調査<案内表示> |
◆平城宮の東の張り出し部の南半に位置する東院地区は、『続日本紀』などの文献から、皇太子の居所である東宮や天皇の宮殿がおかれたことが知られます。
神護景雲元年(767)に完成した「東院玉殿」や、宝亀四年(773)に完成した「楊梅宮」は、この地にあったと考えられています。
これまで南半部および西辺部を中心として発掘調査を進めており、昨年、国から特別名勝の指定を受けた東院庭園の全容や、掘立柱建物の頻繁な建て替えを明らかにしてきました。しかし東院地区の全体像は未解明な部分が多くあり、2006年度からは平城宮跡における重点的な調査地として、断続的に調査にあたっています。
今年度は、第446次調査区( 平成21年度)の北、第469次調査区( 平成22年度)の東に、792㎡(東西24m×南北33m)の調査区を設定し、4月4日より調査を開始しました。