東大寺・法華堂内陣の工事 |
平成22年5月18日から平成24年12月完了の予定で法華堂の須弥壇修理事業が動きだしましたが、その須弥壇の傷みがかなり厳しい状況であることが少しづつ明らかになって、さらなる詳細な調査が進められているとHPに出ている。
それによると、また平成24年夏頃から、現在礼堂側に安置されている梵天・帝釋天像の修理が位置を変えて行なわれることになった、ともある。
建物背後の中央部が開いていて、中を拝見することが出来る。中央に本尊不空羂索観音菩薩像の光背らしいものが伺え、内陣の左には左向きの像(梵天像か?)が、右側には向こう向きの像の上半身がかろうじて拝見できる。
【法華堂】東大寺建築のなかで最も古く、寺伝では東大寺創建以前にあった金鍾寺(きんしょうじ)の遺構とされる。752(天平勝宝4)の東大寺山堺四至図(さんかいしいしず)には「羂索堂」とあり、不空羂索観音を本尊として祀るためのお堂である。旧暦3月に法華会(ほっけえ)が行われるようになり、法華堂、また三月堂ともよばれるようになった。
もとは寄棟造りの正堂と礼堂が軒を接して建つ配置であったが、鎌倉時代、礼堂を入母屋造りに改築して2棟をつないだ。正堂は天平初期の建築だが、礼堂は大仏様の特色が見られる鎌倉時代の建築。時代の異なる建築が高い技術によって結ばれ、調和の取れた美しい姿を見せる。