◆特集展示「新たに修理された文化財」=奈良博 |
右【国宝 水色巒光図(すいしょくらんこうず)】
長い歴史を経て今に伝わる文化財は、その多くが過去に人の手による修理を受けながら大切に保存されてきたものです。奈良国立博物館では、これらの文化財をさらに未来へと継承していくために、絵画・彫刻・書跡・工芸・考古の各分野の収蔵品(館蔵品・寄託品)について毎年計画的に修理を実施しています。
本特集展示は、近年修理を受けた収蔵品の中から選りすぐった作品を展示公開し、あわせてその修理内容をパネルで紹介するものです。
とりわけ今回は、当館のコレクションを代表する名品「国宝 水色巒光図(すいしょくらんこうず)」(平成22年度~23年度修理)を修理完成後初公開するほか、最近修理が完成したばかりの奈良・法華寺所蔵「七草絵巻」を特別出陳いたします。この展示を通じて、文化財修理に関する博物館の取り組みについて、関心と理解を一層深めていただければ幸いです。
絹本著色春日文殊曼荼羅 1幅 解体修理 22年度 当館
国宝 紙本墨画淡彩山水図(水色巒光図)・右写真 1幅 解体修理 22~23年度 当館
絹本著色春日宮曼荼羅 1幅 解体修理 23年度 当館
紙本墨書法華経巻第二(蝶鳥下絵) 1巻 解体修理 23年度 当館
舎利厨子 1基 解体修理 23年度 施福寺
二塚古墳出土遺物 1括 材質強化・防錆処理 22~23年度 当館
珠城山1号墳出土遺物(雲珠・辻金具・杏葉) 1括 脱塩・樹脂含浸等 22~23年度 当館
鉄製大刀(珠城山3号墳出土) 1括 脱塩・樹脂含浸等 22~23年度 当館
鉄製大刀(佐味田出土) 1括 脱塩・樹脂含浸等 22~23年度 当館
銅鐸(奈良市山町出土) 1口 樹脂含浸・補強・一部接合 23年度 当館
【特別出陳】
紙本著色七草絵巻 1巻 解体修理 22~23年度 法華寺