大仏池を往時の姿に…奈良県、奈良公園整備計画 |
北側には池や、国宝・正倉院がある。ただ、大仏殿を見て引き返す人が多いこともあり、公園内でも春日大社や興福寺ほど観光客が足を運ばないことから、県がテコ入れを検討していた。
一方、現在の管理事務所は奈良公園の東端にあり、職員の移動に不便だったため、北側に位置し、園内に植えるマツやカエデなどの苗木を育ててきた県の苗場(約4000㎡)がある場所に移転・新設する。建物は木造2階建て約1100㎡。1階には観光客用のトイレを設置し、周辺の観光情報をPRする電子看板の設置を検討している。建材には東吉野村産の木材を使用。外側はヒノキ、内装はスギ。職員約50人の拠点になる。
大仏池(約80メートル四方)では来年1月、東側にたまっている土砂約450㎡を取り除く工事に着手する。現在より水面が広く、水も澄んでいた1970年代前半の姿に戻す。池は若草山方面の水路からの土砂の流入が続いた影響で埋め立てられており、広さは70年代の半分となっている。
池は、水面に東大寺大仏殿が映り込むスポットとして知られ、カメラの愛好家に人気がある。