菩提遷那継承記念講演会並インド古典舞踊カタカリ奉納公演 |
〜日本に始めてきたインド人、婆羅門僧菩提遷那を継承する〜
「日印国交樹立60周年」記念事業として、インド政府が菩提遷那来日から1275年の時を継承したという(今ひとつピンと来ない表現だが・・・)。3年目の今年、東大寺とインド大使館で菩提遷那が日本に来日した5月18日に継承事業を開催するという。
◇菩提遷那継承記念講演会
5月18日(日)11:00〜12:10 記念講演会
「大仏さまを開眼した天竺の僧菩提遷那」 講師:小島裕子(首都大学東京)
「日本人の心をつくった奈良の仏教」 講師:大角修(宗教評論家)
会場 東大寺・金鐘会館 金鐘ホール
入場無料
◇インド古典舞踊カタカリ奉納公演
13:30〜14:00 オープニングセレモニー(点灯式)
14:00〜15:00 奉納公演
会場 東大寺中門(雨天時は金鐘ホール)
▽カタカリ化粧劇
インド最南端ケーララ州の舞踏劇で、インドの四大古典舞踊の一つとして、また世界の三大化粧劇の一つとして世界各国に紹介されているという。
「カタ」は物語、「カリ」は舞踊を表すとされている。歌舞伎や京劇に似た仮面のような隈取りをした演者は、半日もかけてそれを施すという。
▽菩提遷那
菩提遷那は遣唐使の要請で仏教の教えを日本に伝えるため、一度は暴雨に遭い引き返したが、天平八年(736)5月18日に二度目の航海を経て太宰府に到着した。菩提遷那は当市、東大寺と並び称せられる大安寺においてサンスクリット語をはじめ、仏教の教えを日本僧に伝え、七百五十一年には大僧正という非常に高い位に就いた。
聖武天皇の詔により745年から現在地での建立が始まった盧舎那仏の開眼法要は、天平勝宝四年(752)4月9日執り行われた。菩提遷那は聖武太上天皇の勅書を受け、上皇の代わりに開眼導師をつとめた。開眼の筆には全長198mの縹色の縷が結ばれ、会場に集う人々がこの縷を手に持ち、開眼の瞬間に結縁した。この法会には1万人を超える僧侶が参加したと伝える。
大仏を開眼した菩提遷那は、東大寺では大仏建立の発願者である聖武天皇、大仏建立の勧進をした行基、東大寺初代別当の良弁と共に東大寺「四聖」と呼ばれ称えられている。
東大寺大仏造立の発願者である聖武天皇(左上)、大仏を開眼した菩提遷那(右上)、大仏造立の勧進をした行基(右下)、東大寺初代別当の良弁(左下)という4人の人物を神像のように描く。】今、 東大寺の天皇殿に新造の菩提遷那像が祀られる。