今年の正倉院展「鳥毛立女屏風」など公開…最終日無料 |
奈良国立博物館(奈良市)は昨日(25日)、「天皇皇后両陛下傘寿記念 第66回正倉院展」を、例年より3日間長い10月24日から11月12日まで開くと発表した。
天皇・皇后両陛下の傘寿を祝い、会期を例年より3日延長し、最終日は無料にするという。
平成11年以来15年ぶりの「鳥毛立女屏風」など59件(初出展6件)が公開される。両陛下の傘寿を記念する今回は、華やかな宝物も数多い。東大寺の大仏開眼会(752年)で用いられた「伎楽面崑崙」や、正倉院の白銅鏡の中でも白眉とされる「鳥獣花背方鏡」などがそろう。
◇主な出陳宝物(展示番号順)
1.南倉 1 伎楽面 崑崙(ぎがくめん こんろん) 1 面
2.南倉 1 伎楽面 酔胡従(ぎがくめん すいこじゅう) 1 面
3.南倉 125 桑木阮咸(くわのきのげんかん) 1 面
4.南倉 66 衲御礼履(のうのごらいり) 1 両
5.北倉 44 鳥毛立女屛風(とりげりつじょのびょうぶ) 第 2・4・5・6 扇 4 扇
6.北倉 156 人勝残欠雑張(じんしょうざんけつざっちょう) 1 張
7.北倉 48 紫檀木画挾軾(したんもくがのきょうしょく) 1 基
8.中倉 8 黄金荘大刀(おうごんそうのたち) 1 口
9.南倉 70 鳥獣花背方鏡(ちょうじゅうかはいのほうきょう) 1 面
10.中倉 14 東大寺封戸処分勅書(とうだいじふこしょぶんちょくしょ) 1 巻
11.中倉 147 檳榔木画箱(びんろうもくがのはこ) 1 合
12.南倉 145 緑地錦碁局覆(みどりじにしきのききょくのおおい) 1 口
13.中倉 143 密陀彩絵箱(みつださいえのはこ) 1 合
14.南倉 157 雑玉幡 残欠(ざつぎょくのばん ざんけつ) 1 面
15.中倉 69 白瑠璃瓶(はくるりのへい) 1 口
◆東京でも特別出品
また、正倉院宝物11件が10月15日から11月3日まで、東京国立博物館(東京・上野)での「日本国宝展」(読売新聞社など主催、会期は12月7日まで)に特別出品されることも決まった。
「鳥毛立女屏風」は樹下の天平美人の衣などに羽毛が貼られていたとみられ、6枚のうち4枚が正倉院展、2枚が日本国宝展に出展される。