20遺跡の出土品250点を展示〜いよいよ始まる |
5月23日まで
奈良大学では法人創立90周年と文化財学科創設35周年を記念した企画展「発掘された古代国家」が16日から、奈良市山陵町の同大博物館で始まった。5月23日まで。
県内の宮都跡や太宰府跡(福岡県大軍府市)などの20遺跡からの出土品約250点を展示する。7~8世紀における律令国家への形成過程を考古学から考える内容となっている。
飛鳥・藤原地域では、法隆寺旧境内(斑鳩町)の焼けた創建時の壁画片や、酒船石遺跡(明日香村)の砂岩製導水施設などを展示。平城京では井戸枠に転用された辛櫃や十条とみられる条坊跡での出土品を紹介する。
このほか、難波宮(大阪市)から出土した、全国各地から漆を運んだ容器など、古代の生産に関わる遺物も出陳されている。
同展には文化財学科の現役学生と教員のほか、全国の発掘現場で活躍する卒業生が協力。明日香村数育委員会の相原嘉之さんや、元興寺文化財研究所の佐藤亜聖さんらが、調査に関わった遺跡の資料、エピソードなども交えて紹介している。
入館無料。午前9時から午後4時30分開館(土曜は正午まで)。日曜・祝日(5月4~6日は除く)と4月28日、同30日~5月日は休館。
問いあわせ同大学広報部 電話0742-41-9588
◆「発掘された古代国家」シンポジウム開催
奈良大学博物館 特大企画展「発掘された古代国家」にあわせて、3月28日(土)13~16時に、奈良大学講堂でシンポジウムが開催される。
展示の準備をしてきた奈良大学卒業の現役文化財担当者が、発掘現場で得た知見を盛り込んで講演。聴講無料・予約不要です。