奈良県庁横の歩道撤去 |
GWの5月3日、「奈良の声」が調査
◆案内看板不十分、迂回路への誘導容易でなく
市道は、登大路町の県庁の西側を南北に走っている。奈良県は、南行き車線の方に右左車線と左折車線を確保するため、100メートル余りにわたって歩道を撤去、車道を拡幅し工事はことし3月に完了した。撤去された歩道は幅2.4メートルあったが、現在は幅50センチの路肩しかなく、歩行禁止となっている。
歩行者に対しては、5月初めまでに、歩道を撤去した区間の南北両端に迂回路を示す看板を設置、「歩道はありません」「路肩を歩くのは危険」などと記して、文化会館前広場の通路を利用するよう案内していたが、現在は北側(美術館前)で角から1m余り内側に立て看を置くだけで、歩行者には分かり難い。南側は表通りの国道369号(大宮通り)や奈良公園などの観光名所があり、北側は観光駐車場や県立美術館、県文化会館、住宅地などがある。
◇車道を歩いた人の数(延べ)
2015年5月3日10時~16時、「奈良の声」調べ
歩行者総数 395人
南方向 164人
北方向 231人
撤去された歩道は幅2.4メートルあったが、現在は幅50センチの路肩しかない。車道を歩く人の中には、ベビーカーを押す人、小さな子供の手を引いた人、杖をついたお年寄りも少なくなく、車いすを押す人もいた。路肩からはみ出して2列、3列で歩く姿も見られた。観光客とみられる人が多かったが、住民とみられる人もいた。外国人観光客とみられる人も少なからずいた。看板は、路肩の通行禁止を示す図や迂回路の図も付いているが日本語表記のみだったー以上「奈良の声」−から。
車道を歩く人が多いのは、市道を北に向かう場合だと、迂回路の広場通路へ行くには、いったん信号待ちして市道を横断しなければならないという事情もあるとみられた。歩道があったときは横断の必要がなく、そのまま市道を進めた。
市道の車道拡幅は、県が県庁隣の県営登大路観光自動車駐車場跡地に観光バスターミナル「登大路ターミナル」を整備することに伴うもので、市道はバスターミナルから国道369号に出る通路として、バスの通行量が増すという(バスターミナルの開業は2018年4月の予定)。
一方、撤去された歩道は古くからあり、歩行者にとって便利で安全な歩道として定着していたという。