第46回 日本看護学会一看護教育一学術集会特別講演 |
講師:帝塚山大学 西山厚教授
演題:奈良の歴史に見る福祉と看護
会場:文化会館大ホール
「光明皇后」と「忍性菩薩」の業績を中心い話された。
奈良に住んでいる我々には自明の事であるけれど、全国各地から参集された看護関係者には、珍しい事例の話だったと思われる。
奈良にある正倉院には、数々の宝物のほかに、たくさんの薬が伝わっています。それは、なぜでしょうか。奈良時代、聖武天皇と光明皇后との間に生まれた皇子は、満1歳を迎えることなくこの世を去りました。この薄幸の皇子の冥福を祈って建てられた寺や造られた仏像が、奈良には今も残つています。奈良時代の人たちは、老いや病に対してどのように向き合っていたのでしょうか。
鎌倉時代の忍性は、ハンセン病の人々の救済活動で知られています。忍性はどのようなきっかけでそのような人生を歩むことになったのでしょうか。病気の人々のために忍性が建てた施設が、奈良には今も残っています。鎌倉時代の人たちは、変わっていく時代のなかで、どのような日々を送っていたのでしょうか。
奈良の歴史を通して、福祉と看護の原点に近づいていきます。
正倉院御物に残る薬やそれが実際に使われた事、聖武天皇との生活の一間の事例を示す遺品などの話。忍性菩薩が叡尊(興正菩薩)の感化を受けて東国鎌倉へ下向し、極楽寺で活躍した話が時間オーバーをしながら続いた。ただ、光明皇后・聖武天皇の話は今まで幾度も色々な機会に伺っているので、忍性菩薩の話をもう少し詳しく伺いたかった。大和郡山市の額安寺近くの鎌倉坂に五輪塔が造立されること、鎌倉・極楽寺の大五輪塔(総高3.55m)が4月1日だけ公開されることなどが話されるに留まった。
【大和郡山市・鎌倉坂五輪塔群】
他の会場で行われている分科会の参加者が三々五々入場されるの、話に集中しがたい面があって、講師もきっと話しにくい面があったのではないだろうか?。