鎌倉時代に27m四方に基壇を拡張、改良して再建?/東大寺東塔 |
七重塔だったとされる東大寺東塔跡の発掘調査で、鎌倉時代に再建されたときの基壇(基礎部分)を確認したと発表した調査団が、21日に現場説明会を開き、翌日の新聞報道によれば1800人が見学に訪れたという。
塔基壇の東面から北面では延石と石敷③が見られる。北面右寄りでは階段や参道の跡⑤があり、北へ延びる参道の端には北門⑥があったと想定される由。
塔基壇に上がると、大きな礎石抜き取り穴が見られるが、遺構図によると9つが今回発掘され、全体の柱穴は四列だったとのこと。基壇の高さは1.7m以上で27m四方の大きさで、当初の24mより大きくなっていることが判った、一般には再建に当たっては創建当初のものを再現する場合が普通で、今回の発掘で大きくなっていることは注目されると説明された(塔の大きさは17m四方)。今回の発掘は塔中心部の2/3で、塔の廻りを回廊で囲うものだったとのこと。
出土したものは鎌倉時代の瓦、クギやカスガイ、銅製品があり、東大寺ミュージアムで特別展示する事も予定されている由で、今回は展示されていなかった。