禅(ZEN)関連企画展~県立美術館で27日まで |
座禅を修行の中心に据えて現世での悟りを目指す禅宗は、インドから中国を経て日本に伝来し、鎌倉時代以降に広まった。企画展では禅宗とともに伝わった中国の宋、元の文化の影響を受けた水墨画や茶の湯、能楽に関する作品約90点を展示している。
「達磨大師坐像」(国重文)、「珠光青磁茶碗」、水墨画では室町時代の画僧の周文や雪舟、雪村の逸品が出品されるほか、世阿弥が書いた能の脚本「世阿弥自筆能本江口」(国重文)、桜井市・談山神社をはじめ県内の神社などから寄託を受けた能面も公開されている。
午前9時から午後5時開館。観覧料は一般400円、
◆磯城の里観光連携協議会の連携展示も
県美で開催中の禅(ZEN)関連企画展「雪舟・世阿弥・珠光…中世の美と伝統の広がり」にあわせた展示会「大和国中(くんなか)(磯城の里)日本文化の“ゆりかご”を巡る」が、同館1階ギャラリーで開かれている。出土品などを通じて川西、三宅、田原本の磯城郡3町の歴史文化を紹介している。27日まで。
3町は聖徳太子が斑鳩から飛鳥へと通った太子道が通っているほか、古墳や遺跡、伝承が残る歴史が深い土地で、展示会は磯城の里観光連携協議会の主催による。
川西町は島の山古墳の出土品や空から能面とネギが降ってきたという伝説にちなんで翁面を、三宅町は「おかげ踊り」を描いた絵馬の復元品を、田原本町は唐古・鍵遺跡の楼閣模型を展示するなどして魅力を伝えている。同展は無料。