走る広告塔 奈良県版の図柄ナンバープレート導入(計画) |
◆近く図柄の公募開始か?
奈良ならではの図柄をデザインした特別仕様の自動車用ナンバープレートを導入しようと、県が準備を進めている。地域振興への効果に期待しており、図柄入りを可能にする国の新たな制度を利用する。近いうちにデザインを一般公募し、全国第1号となる2年後の交付を目指す計画と云われている。NHKの夕方のニュースでも初めて取り上げられていたので実現は近いと見られる。
ナンバープレートの背景の白地部分(普通車など)を、数字や文字を隠さないようにしてイラストで彩る。デザインを公募すれば、寺社など県内の観光名所、鹿や豊かな自然などの図柄が集まりそうだが、県は「白いキャンバスと思って自由に描いてほしい。広くアイデアを募りたい」とする。
今後、美術や観光などの有識者ら約10人の審査会を設置し、デザイン性、見やすさなどを考慮して選考。さらに試作版を製作して、来年8月頃に国交省に提案する。早ければ18年10月頃に交付できるという。
◆平成30年10月ごろに県版図柄入りナンバープレートの交付が始まる。
「奈良」ナンバーの図柄入りプレートを取り付けられるのは、県内約40万台有る登録自動車と軽自動車(二輪を除く)。図柄デザインの応募要項を決定した後、順調にいけば、今年7月ごろに応募作品を審査して採用デザインを決め、8~10月ごろに国交省へ提案。同省での審査を経て平成30年10月ごろに県版図柄入りナンバープレートの交付が始まる。
県道路環境課の担当者は「デザインが普及すれば、各地を走り回りながら奈良をアピールする広告塔になるのではないか」と期待する。
図柄入りのナンバープレートは、宮崎県、愛知県春日井市、千葉県野田市なども第1号を目指してデザインなどを検討中と伝えられる。国交省によると、海外では、米ハワイ州などが採用している。
一方、自動車の「ご当地ナンバー」は全国各地で導入する地域が増えており、「平泉」「富士山」「鈴鹿」「倉敷」などがある。県内では橿原市や明日香村などが13年、古代日本の中心だった一帯を強調するため「飛鳥」の導入を試みたが、自動車登録台数が条件を満たさず、見送られた。