秋篠寺のモクレンはまだ少し早かった!〜3/24 |
◆ “秋篠の里”の春はヒッソリとー
技芸天像で有名な秋篠寺は、奈良の古寺でもヒッソリとしたたたづまいで、こころ休まるところである。さして広くない境内の一隅に秘仏「大元帥明王像」(年1回公開される)を祀る「大元堂」の横に、1本の白モクレンの木が植えられているのは、よく知られるところである。
先週、未だ少し早いだろうと考えながら出掛けて見たら、殆どの枝には花は着かず、僅かな枝の先端に開き始めたモクレンが見られるだけだった。ここ数年、少しずつ花の数が減り寂しい印象を持っていたが、今年は更にその傾向が強くなったという印象を受けた。蕾の大きさも年々小さくなっていくような感じをここ数年抱いていたが、花は大きく沢山咲く年と、反対に花が殆どつかない年があるというようなことを聞いたことがあったような気もして、我ながら???である。満開になればもう少しは華やかになるのかもーと、考えながら境内を散策する。
ん!。東門からの参道左手、香水閣の角に数本の馬酔木の木があるが、これも花の付きが部分的に固まっていて、全体的には少ないという感じがする。
受付の右前方に植えられる紅梅は花盛りだが、コケが幹にびっしり着いていて植木職の人が剝がしていた。
金堂跡のコケ庭は雑木が多くてやや煩雑な感じ。南門へ行く参道の右手が何時もより明るく見える。生駒の方からの光が差し込むにしても、木々が少なくなったのだろうか?と感じた。西塔跡と云われるこの雑木林の入り口に、秋艸道人会津八一の歌碑「あきしのの みてらをいでて かへりみる いこまがたけにひはおちむ とす」がヒッソリと逆光の中に立っている。その向かい側には竹藪を背にして東塔の礎石が残されている。