雨に濡れる紅葉の美しさ !〜唐招提寺 |
◆ 18-19日、御影堂平成大修理結縁写経会
急興福寺旧一乗院宸殿を昭和39年に移設して、「鑑真和上像」をお祀りしてきたが、約50年の歳月の間に建物の雨漏りや地盤沈下などが生じ、修理することになり、今年の4月に工事に着手し、先日は建物を引き家工法という手法で30メートルほど北へ移動したことが、ニュースで報道されたのは記憶に新しいところである。
写経会は両日で400名という少人数で行われ、御影堂から本坊客殿に会場を替えて行われている。塗香を手に擦り込み
丁子の一片を口中に含み足元の香を超えて会場の部屋へ。空いた机の位置を考えて座を決める。
数百年を経ても劣化しないように天然染料を用いて薄いピンク色をした用紙の巻頭に「鑑真大和上」のお姿が墨色で刷られ、「般若心経」は3行ずつの折り本になった手本を見ながら、用紙に刷られた蓮座に合せて一字一字を毛筆で書き進める。年二回のこの時以外、毛筆を持たない身には誤字脱字に気を付けるのが精一杯で、右に左に文字が泳いでいる始末。70分程で書写し和上の軸前に提出し、焼香礼拝して片付けて退室する。
別室でお茶を一服頂戴し(お菓子は鴟尾と軒丸瓦を象った干菓子)、副執事長の石田太一師から話を伺うが、書写字を見れば人柄が判るという耳に痛いお話もあった。難聴の耳にもしっかり聞こえた。
「御身替わり像」を拝み、「御廟」へ詣ってから、改めて境内の紅葉を見て歩く。雨粒が光り晴れた日とはまた違った雰囲気が有るが、雨でカメラが濡れるのを避けるのと嵩張るので、古い小さなコンデジを持って行っただけに、美しい紅葉を見て「しまったなぁ」と悔やんでも後の祭り。葉の表面反射が出て色が冴えず、鮮鋭さに欠けるが、逆に柔らかな雰囲気が出てくる。
2時間半ほどで今日は山門を潜って帰路に着く。カメラ技術の進歩は著しく、7-8年前のコンデジはISO800で「禅室」の屋根や壁がノイズで汚いのが目立つ。今のスマホの方が遙かによく写る。あす19日、都合がつけば再訪する事を考えていた。
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