発掘現場の説明 |
大極殿は、天皇の即位や元日の朝賀、外国使節の謁見などをおこなった場所で、古代都城のなかで最も重要な空間です。平城宮の大極殿は、奈良時代のはじめに平城宮の中央北側に造られ、内部には大極殿や後殿が建てられ、周囲は築地回廊で囲われていました。その後、奈良時代後半には、それまでの大極殿のあった区画の東、内裏地区の南に新しく大極殿を造ります。その2つの大極殿をそれぞれ、第一次大極殿、第二次大極殿と呼んでいます。
現在平城宮では、第一次大極殿の中心建物である大極殿(正殿)の復元工事が進んでいます。今後は、その周囲の築地回廊や内部の復元も予定されています。
今回の発掘調査は、第一次大極殿院の東南隅部分で、築地回廊に囲まれた内庭広場にあたります。内庭部分に敷き詰められた礫敷き舗装面などの検出が期待されます。
調査面積は1556㎡です。調査は4月中旬より開始し、6月末ごろまでを予定しています。