平城遷都1300年祭=会場案内(なりきり体験館) |
★衣装体験や木簡つくり
第一次大極殿正殿の東側、遺構展示館のすぐ南に整備される「体験学習広場」。約5千平方メートルの体験学習広場の中心施設は「平城京なりきり体験館」だ。【地図の7番】
体験館の建物は、床面積約760平方m。特別史跡の平城宮跡では、地下の遺構を守るために盛り土をして仮設建物を整備するので、テント式建物が多用されている。「なりきり体験館」も長方形のテント施設。テント建物は周辺の景観との調和を考え、屋根や壁など外観部分をスギの格子で修景、「木造建物をイメージしたものになっています」と1300年記念事業協会。平城宮跡会場の他のテント施設も同様の意匠が施されるという。
「体験館」の中では、平城宮仕事体験、天平衣装体験、体験工房、擬似発掘体験の各イベントが行われる。平城宮仕事体験では木簡の制作体験ができ、天平衣装体験では位の高い貴族の古代衣装(着やすいようアレンジしたもの)を着た合成写真も撮影して楽しめる。体験工房は、墨づくりなど奈良ゆかりのものづくりが体験できる。擬似発掘体験は、考古学の発掘作業によって次第に明らかになりつつある平城宮跡の研究にスポットを当て、面積約45平方mの二つのプールを使って発掘体験を楽しむ。プールには砂に似せたチップを入れ、埋もれた木簡や瓦など遺物(レプリカ)を発掘。自分で歴史を掘り起こす感動を昧わえる。
「体験館」は盛り土の上に鉄板を敷き、それとテント柱が直接連結した造りで、構造計算も尽くされた固定型のテント建物。テントは酸化チタン光触媒コーティング幕材を使用。屋根部分は内部での撮影に適するよう、遮光幕を使っている。
広場にはほかにシェルター(休憩所)と総台案内所(合計面積約178平方切)、管理施設(面積約80平方m)などがある。