6月6日 奈良西の京〜秋篠方面の秘仏公開 |
それによると、唐招提寺の開山忌で鑑真和上像が拝観出来ることは、当ブログでも取り上げた。それ以外に秋篠寺で大元帥明王像がご開帳されることと、その北の押熊にある常光寺で湛海和尚(生駒の宝山寺=生駒聖天の開山)の作られた聖天像がこの日に開扉され,唐招提寺・秋篠寺・常光寺と巡拝される人が多いと書かれていた。常光寺については全く知らなかったので、来年にはと思った次第でここに紹介する。
◆常光寺 (奈良県奈良市押熊町) 宝山湛海の仏像
生駒山にある宝山寺(生駒聖天)の開山・宝山湛海造像の仏像が数点祀られている常光寺は、江戸時代前期に再興され宝山寺の奥の院とも呼ばれて春・秋の法要には多くの参拝者が列をなしたといわれている。
明治時代の廃仏毀釈によって廃寺となり、一時平城小学校の前身となる学舎となった。1653年再興されて常光寺は復活している。本堂は仮本堂であるが、境内は自然と共生した静かな佇まいである。
6月6日に開扉される歓喜天の参拝者は多いらしい。
(1)寺名:常光寺(じょうこうじ)
(2)住所:奈良県奈良市押熊町212
(3)山号:篠尾山 (4)宗派:真言律宗系単立
(5)中興:円海道珍 1683年
(6)本尊:不動明王
(7)その他
1)宝山湛海造像の仏像
本尊不動三尊立像:県指定文化財 1600年代後期
銅造歓喜天立像:県指定文化財 1600年代後期 像高30cm
弁財天像:1600年代後期
鬼子母神立像:1600年代後期
愛染明王坐像:1600年代後期
2)毘沙門天半跏像:市指定文化財 藤原時代 像高36cm
聖天像は秘仏になっているところが多いが、三大聖天というのが妻沼・聖天山(埼玉県・熊谷市)、待乳山聖天(東京・浅草)、生駒聖天(奈良・生駒市)を指す。上の図は『密教辞典』から引用。妻沼聖天の門前に弥陀三尊板碑があり、かつて訪れた事がある。