8月23・24日は奈良・元興寺地蔵会 |
中世以来の元興寺庶民信仰は、様々な内容と形態をもって世間に広まっていましたが、中でも地蔵信仰は最も盛んでありました。
毎年8月23・24日の両日に亘って執り行う元興寺地蔵会は、前記の伝統を受けつぐもので、有縁無縁一切霊等を追善し、また家内の繁栄と子供達の健やかな成長を、そして世界の平和を地蔵大菩薩に祈願する行事でもあります。
供養次第
地蔵会供養は、法要(地蔵尊供養)・塔婆供養・灯明皿(献燈供養)・地蔵尊働影配布と模擬店・地蔵盆まんぷく供養・奉納演奏の行事からなります。
元興寺地蔵会は、昭和23年(1948)に復興された宗教行事で、憂茶羅堂に掲げられる各界知名士奉納の行燈絵などが初志の行事を今に伝えます。在の灯明を点じての供養は、昭和63年(1988)年、浮図田の整備とともに、その作法として発意したものです。
浮図田とは、石塔・石仏(浮図)類を田圃の如く並べた中世の供養形態を示しています。