世界平和と慰霊の祈り |
古都・奈良の夏の風物詩「奈良大文字送り火」が15日、奈良市の高円山で行われ、世界平和を祈る巨大な「大」の字が夏の夜空に浮かび上がった。
8月15日の終戦記念日である盂蘭盆に奈良県出身の戦没者29243人を供養する為に、奈良大文字保存会が昭和35年から毎年行っている行事で昨夜で54回目を数える。一昨年からは、東日本大震災の犠牲者慰霊の思いも込めて行われている。
「大」の字は1画目109m、2画目164m、3画目128mで日本最大級の大きさ。煩悩の数と同じ108の火床が設けられた。
奈良公園の飛火野で春日大社の神職と約30カ寺の僧侶による神式・仏式合同の慰霊祭が営まれた後、午後8時に点火。山腹にあかあかと燃える「大」の字が浮かび上がり、大勢の観光客らが世界平和や亡くなった人を思い手を合わせていた。