次回の発掘調査は大極殿前の広場一画 |
発掘調査(平城第520次調査)のお知らせ
2013年12月16日
奈文研 都城発掘調査部
奈文研では、1959年以来、継続的に第一次大極殿院の発掘調査をおこなってきました。平城京遷都1300年にあたる2010年にはこれらの調査・研究の成果をもとに、大極殿が竣工いたしました。現在は、国土交通省により、第1次大極殿院の復原整備の計画が進んでおります。
今回の調査は、第1次大極殿院の整備に向けた学術調査で、主な調査目的は、儀式の際に建てた幢竿の遺構の有無・大極殿院内の排水設備・井戸の遺構の3点です。
なかでも幢竿は奈良時代の儀式を考えるうえで特に重要です。奈良時代後半の第二次大極殿院では大極殿の前方に幢竿の遺構を確認していますが、第一次大極殿院では、奈良時代後半以降に敷かれた礫敷に覆われているため、過去の調査では遺構を確認しておりません。そのため今回、礫敷の下層の遺構を調査することで、奈良時代前半の様相の解明が期待されます。
なお、調査期間中は、安全確保のため、調査区域には立ち入り防止フェンスを設置させていただき、ご迷惑をおかけいたします。
調査期間 2013年12月中旬~2014年7月(予定)