大判の仏像写真 無数の表情を見る |
仏像写真展「大和の仏たち ―奈良博写真技師の眼―」
平成28年3月31日(木)まで
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文化財の写真撮影は博物館の大事な仕事のひとつです。奈良国立博物館では
研究員と写真技師が切磋琢磨し、資料として使いやすく、かつ魅力ある写真
を撮影しています。これまで撮影してきた中から厳選された仏像写真を迫力
ある大型プリントで展示します。
◇ 場所:当館 地下回廊
◇ 料金:無料
◇ 休館日:毎週月曜日(休日の場合はその翌日)
※ただし平成26年度は12月29日、2月9日、3月2日・9日は開館
▼詳しくはこちらへ↓
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2014toku/shashinten/shashinten_index.html
奈良国立博物館の専属カメラマン佐々木香輔さん(29)が仏像を表情豊かに撮影した写真展「大和の仏たち―奈良博写真技師の眼」が、同館の地下回廊で開かれている。
佐々木さんは、仏像を専門に撮影する「飛鳥園」(同)で助手を務めた後、2009年から同館に勤務し、研究の基礎資料などとして活用するため、所蔵品や寺社の文化財などを撮影している。博物館の専属カメラマンは、全国でも珍しいという。
仏像の撮影には、1体に丸一日かかることも。像の方向や角度、光の当て方を変えることで、無数の表情を生み出せるという。
興福寺の広目天立像(重要文化財)は、左手に向けられた目線が生きるよう、三脚の高さを数センチずつ調節し、見た人が視線の強さを感じる1枚に仕上げた。顔の右側を写した当麻寺の持国天立像(同)は、左目がわずかに見える角度で撮影して立体感を出し、真横からライトを当てることで、ほほ笑むような口元を表現した。東大寺・誕生仏、重源上人像、法隆寺・釈迦三尊像、夢違観音像、浄瑠璃寺・吉祥天像等が展示される。
佐々木さんは「写真でしか感じられない仏像の魅力を楽しんでほしい」と話している。
◆関連イベントも開催された
旧臘21日の午後、2回にわたって「仏像を撮ってみよう!」という催しがあり、多数の応募者から選ばれた20数名の人が、2班に分かれて今は盗難にあって所在の判らない新薬師寺の「香薬師立像」の模刻像をモデルにデジカメで撮影をおこない、直ぐにプリント2枚がプレゼントされた。人それぞれのアングルでの撮影が面白くお互いに見せ合って楽しんでいた。