大相撲初場所 初の奈良県知事賞、白鵬に贈呈 |
奈良県は昨日、東京都墨田区の両国国技館で開かれていた大相撲初場所で幕内優勝した横綱白鵬に「奈良県知事寅」を初めて贈呈した。
同賞は、表彰状と賞金(50万円)、トロフィーのほか、副賞として大和肉鶏や大和野菜などの食材「ちゃんこ大和づくし」300人前と県特産品など。千秋楽の取組後の授与式で、荒井正吾知事が史上最多となる33回目の優勝を決めた白鵬に授与した。
トロフィーは相撲の始祖の一人とされる「野見宿禰」をモチーフに日本画家の故・長谷川路可氏が制作したモザイク壁画を基にデザインされたブロンズ製力士像(高さ60cm)で正倉院紋様を螺鈿で表現した台座(高さ24cm)とセットになり重さは約15kgある。ちなみに螺鈿は県の伝統工芸「奈良漆器」の技法に用いられる。
奈良県は日本書紀の記述などから相撲発祥の地とされるところから考案された。
授与式後、荒井知事は「これを契機に相撲発祥の地・奈良をアピールし、相撲にまつわる歴史や地域の取り組み等を全国に発信することで観光客誘致などにつなげたい。白鵬関には今後とも勝ち星を重ねてほしい」と話した。
◆テレビ中継には映らず
残念ながら、TV中継では直前にカメラが切り替えられて、贈呈の様子は映らなかった。
トロフィーの制作費は約220万円、「ちゃんこ大和づくし」提供費は約25万円。知事賞は、毎年1、5、9月の東京場所で3年間、計9場所の幕内優勝力士に贈る。トロフィーは持ち回りで授与。以後も継続するかどうかは、あらためて検討するという。