田中一光の原典を探る 美の軌跡=奈良県美 |
奈良市出身で世界中で高く評価されるグラフィックデザイナーとして活躍した巨匠、故田中一光さんの創作の背景を探る県立美術館の特別展「田中一光 美の軌跡」が、7月20日まで開催中。
雑貨専門店「無印良品」のロゴマークのデザインでも知られる田中さんは、子どものころから書や茶道など日本の伝統芸術に親しみ、豊かな感性を培ったという。
特別展では田中さんの作品約160点と、その実の原点といえる日本美術の作品を約30点を展示している。
成田国際空港到着ロビーを飾る花の陶板壁画の原画は、尾形光琳の「燕子花図」 (江戸時代、国宝)や、江戸時代の植物図鑑「本草図譜」を参考に描いた。
背中を丸めた鹿を現した「JAPAN」ポスターは、平清盛が厳島神社に奉納した「平家納経」の江戸時代の修に、俵屋宗達が表紙に措いた魔の絵が原典。「産経観世能」シリーズのポスターは、30年以上にもわたるライフワーク的な作品とされる。
午前9暗から午後5時開館。6月29日、7月6、13日休館。
観覧料は一般600円、高校・大学生400円、小・中学生200円。
問い合わせは同館、電話0742-23-3968