室生寺で四天王の2体発見(平安期作?) |
女性も自由に参詣できた女人高野として知られる室生寺(奈良県宇陀市)で、31日までに木彫の仏像2体が見つかった。四天王像のうちの持国天と増長天で、寺は奈良国立博物館に依頼して詳しく調査する。奈良博では「様式などから平安時代の作とみられる」としている。
室生寺は明治初期の廃仏毀釈で多くの仏像が散逸。四天王は仏法の守護神とされ、他に広目天、多聞天をあわせて通常は4体からなる。「なぜ四天王のうち見つかったのは2体だけなのか、どんな経緯で納められたのか記録がない」(小田修史執事長)という。
仁王門は1966年に建てられた。2階へは階段がないため、建造後50年近く誰も出入りしていなかった。仁王門が建てられる前、すぐそばに二天門があったといわれるが、江戸末期までに焼失。二天門と仏像の関係もわかっていない。
4日に2階から仏像を降ろし、奈良博に移して調査を進めるとのこと。今後の詳細な発表が期待される。