1日に3ヶ所廻る忙しさ=現地説明会 |
奈良時代の貴族の邸宅跡とみられる、奈良市三条大路1丁目の旧奈良署跡地など同市内の遺跡3カ所で昨日、発掘調査の現地説明会が開かれた。各遺跡を巡るスタンプラリーもあり、奈良新聞の報道によれば計3000人の考古学ファンらでにぎわったという。
橿考研が発掘した、奈良時代の貴族の邸宅跡とみられる建物跡が多数出土した旧奈良警察署跡▽建物のない空間が広がっていた可能性が高いとわかった平城宮の正門・朱雀門南西▽奈文研が行った同時代の創建当初の僧坊や経蔵の基壇などが見つかった興福寺境内の3カ所で開催された。
平城京跡左京三条二坊十四坪にあたる旧奈良署跡では奈良時代の掘っ立て柱建物37棟以上の建物跡が見つかり、三彩瓦などの高級品も出土していると説明し、同跡右京三条一坊一・二・七・八坪の朱雀門南西(セキスイ跡地)では碁盤目状に走る道路で区画された土地を囲む築地塀の痕跡が見つかったことや雨落溝を新たに披露された。興福寺では創建当初の経蔵・中室・鐘楼の基壇など見つかり、僧坊「中室」の基壇を飾った凝灰岩などの出土遺構を紹介した(ここは時間が無くて説明を聞けなかった)。
このうち、旧奈良署跡地では午前10時開始予定だったが、同9時半ごろには約100人の行列ができたために予定を早めて開場したらしい。参加者は通路を歩いて、柱穴や井戸跡など遺構を見学した。同10時からの1回目の説明会には合計約350人の考古学ファンらが集まったとのこと。
◆スタンプラリーも
朝日新聞によれば、奈文研・橿考研の研究者有志が「見学者が3カ所に分かれてはもったいない」と話し合い、ラリーを決め、最寄りのバス停や開催時間を書いた「はしごマップ」を作ったのだとのこと。
2カ所以上を巡った人には絵はがきなどを贈ることにし、各会場で先着100人分を準備。興福寺の会場では、1時間あまりで景品がなくなり、マップも慌てて刷り増したという。
最初訪れた朱雀門前では説明が始まっていたのでマップには気付かずに駆けつけ、見学を済ませて次の奈良署跡地へ。ここの受付で云われて初めて気が付いたが、朱雀門前から来たと告げたら2ヶ所目と云う事で記念の絵はがきを頂戴した。地光寺跡出土「鬼面文軒丸瓦」を選んだ。興福寺は12:30頃に着いたが、既に記念品は無くなっていた。
興福寺で13時を過ぎ、『春日権現験記絵』連続講話の会場へ急ぐ。もう会場の中部公民館はびっしりの人で後の方に何とか席を確保した。西山教授の話がまた面白かった!。