歴史人物アニメ風に描く平城宮跡の新案内書 |
若い女性をターゲットに平城宮跡(奈良市)をアピールしようと、県は歴史上の人物をアニメ風イラストで描いた新たな案内リーフレットを作成した。イラストや編集を担当したのは東京から奈良に移住した企画デザイナー、安達えみさん(32)。「堅い歴史解説でなく、ビジュアルで平城宮跡の魅力を伝えたい」と話す。
リーフレットはA4判三つ折り。イラスト付きマップには、第1次大極殿や朱雀門など復元建物と一緒に、平城遷都をした女帝の元明天皇、東大寺を造った聖武天皇、権勢を振るった僧玄昉ら奈良時代の歴史人物を2頭身のアニメ風キャラクターで描き、親しみやすい。
また、東院庭園など宮跡の10施設も写真付きで掲載。光明皇后と阿倍内親王(孝謙、称徳天皇)の足跡をたどる散策ルートや、海龍王寺など宮跡周辺の3カ寺を住職らの顔写真付きで紹介している。
安達さんは浜松市出身。東京のアニメ制作会社「ガイナックス」勤務を経て2014年、仏像に魅せられたのがきっかけで奈良に移住した。仏をモチーフにした奈良土産の雑貨ブランド「塗仏商店」を作り、フリーで活躍している。
安達さんは「平城宮に関わる古代から現代までの『人』を紹介し、旅行ガイドのように表面的ではない、奈良の深い魅力に触れるリーフレットを目指した」と話している。
リーフレットは2万部印刷し、県内の観光案内所などで無料配布している。
問い合わせは平城宮跡事業推進室(0742・27・8973)。