JR奈良駅ー郡山駅の間に新駅建設決まる |
一方、奈良市内でもJR関西線の奈良駅と郡山駅の間に新駅の建設が決まったと、報道されている。
◆2020年代前半に京奈和道ICや薬師寺近くの「公共交通の空白地帯」にJR新駅
JR関西線の新駅が、奈良―郡山駅間の奈良市八条に建設されることが6月に決まった。薬師寺など古刹にも近く、奈良県や市、JR西日本は「奈良市の南の玄関口」として一帯の街づくりに連携してあたる。
JR西日本によると、同社の駅間距離は都市部では2~3キロが標準だが、奈良―郡山駅間は4.8キロと長い。八条地区は奈良駅から南西に1.5キロ離れ、付近を走るバスの本数も少なく、市都市計画課は「公共交通の空白地帯になっている」という。
さらに同地区には、京奈和自動車道の奈良インターチェンジ(IC、仮称)も設けられる予定で、国は西名阪自動車道と接続する大和郡山市までの区間6.3キロの用地買収を進めている。0.6キロ東には、南都七大寺の一つの大安寺、1.9キロ西には薬師寺や唐招提寺が立つ西ノ京エリアがある。新駅ができれば、斑鳩町のJR法隆寺駅まで1本で行け、同地区から周遊できるようになる。
県は同地区が、「観光拠点にもなり得る」として、新駅候補地に最適と判断。新駅周辺の線路0.9キロの高架化とIC設置を一体化した開発を、JRに提案した。2020年代前半までに新駅開業を目指すことで奈良市やJRと合意し、昨年11月、都市計画を変更した。今後、駅舎や周辺の整備構想、事業費の負担割合などについて協議を進める。
県、奈良市、JR西日本は5月17日、同地区の街づくり、観光振興、災害対策などで連携するための協定を締結した。荒井知事は「大いに知恵をしぼって発展性のある街にしたい」と意欲を見せ、仲川元庸・市長は「ICに近接する駅は珍しく、様々な可能性を秘めている」とアピールした。