よみがえる東大寺東塔 - 最大高さ97メートル案/イラスト |
建築史などの専門家で構成する「東大寺東塔建築についての検討会」は21日、奈良時代に創建された東大寺の東塔を復元したイメージイラストを発表した。
2015年から寺や奈文研・橿考研などが実施した発掘調査では、東塔の創建時基壇は24・2メートル四方、高さ1・77メートルと判明している。柱間の数は、塔では珍しい5間四方だったことが分かった。これまでにも明治時代に建築史家の天沼俊一が制作した東塔の復元模型があったが、新知見を反映した塔の姿を分かりやすく伝えようと復元イラストを企画した。
東大寺ではイメージイラストを基に復元模型の制作も検討している。
イラスト制作を担当した箱崎和久・奈文研都城発掘調査部遺構研究室長は「今後は建物の構造や木材の耐久性なども検討が必要で、、今回のイラストがその一つの足がかりになれば」としている。
また、検討会座長の鈴木募吉・元奈良国立文化財研究所長は「中国に負けない伽藍を造ろうとした聖武天皇は、330尺(約97m)あった隋時代の長安の塔の高さに合わせて東塔を造ったのでは……」と想像していると新聞は伝えている。。