三宅瓢箪山古墳から犬形・女性埴輪出土 |
「瓢箪山古墳第2次発掘調査」現地説明会の開催について
◆ 日 時
平成29年2月4日(土)13:00~16:00
*調査担当者による解説 13:00・15:00
◆ 交 通
近鉄西田原本線但馬駅より徒歩10分、近鉄橿原線石見駅より徒歩20分
◆ 会 場
瓢箪山古墳(三宅町体育館北すぐ)
◆注意事項
少雨決行(中止の場合は当日朝に町ホームページに掲示します)
当日は駐車スペースがないため、なるべく公共交通機関をご利用下さい。
◆伴造の墓か~奈良県磯城郡三宅町教委=4日現場説明会開催
奈良県三宅町教委は2日、三宅古墳群にある前方後円墳・瓢箪山古墳(6世前半)の周濠から出土例の少ない犬形埴輪や女性埴輪など、多数の埴輪が見つかったと発表した。墳丘は全長約40メートルと確定。三宅古墳群は大和政権の直轄地「倭屯倉(やまとのみやけ)」を管理した人たちの墓とされ、専門家は「政権直属の役人・伴造(とものみやつこ)の墓だろう」とみている。
犬形埴輪は墳丘南側の周濠から出土。体長46センチ、高さ40センチ。耳や鼻先が失われているが全体像がよくわかる。首輪が表現され、頭から鼻にかけては綾杉文状の線刻がある。
犬形埴輪は猪形埴輪とセットで出土することが多く、当時、犬は猟犬として飼われていたと考えられている。埴輪のモデルとなった犬が、頭の部分などに飾りを付けていたことから、埴輪に綾杉文が表現されたらしい。
女性埴輪は首と胴体の一部で、首飾りがあり、乳房を表現した跡もあった。関東地方の埴輪の特色で、関東系の工人によってつくられた可能性があるという。昨年度の調査でも関東系の巫女の埴輪が見つかっており、埴輪の種類は、馬や盾などを含めて計7種類。築造当初は墳丘状に飾られていたとみられる。
瓢箪山古墳の調査は昨年度から行われ、今年度と合わせて墳丘の周囲に計9カ所の調査区を設定。前方部と後円部の裾部分が見つかり、推定通り全長約40メートルと判明。周濠を含めると55メートル以上になるという。
千田稔・県立図書情報館長(歴史地理学)は「屯倉を耕作する田部(たべ)を管理する大和政権直属の役人の伴造の墓と考えられる。小さな古墳だが前方後円墳であり、被葬者が政権中枢にいた人物であることがわかる」と話しているという。
現地説明会は4日午後1時と同3時から。
問い合わせは町教委 ℡:0745-44-2001
■墳丘 前方後円墳(全長35m、後円部径約13.5m、前方部幅14m、後円部高さ約43.5m)前方部を南西方向に向ける。周濠の痕跡有り。
■築造年代 5世紀代~6世紀初頭