日本に初めて来たインド人=婆羅門僧 菩提遷那 |
◆きょう15日(日)2017年日印友好交流年記念事業
▽プログラム
記念講演&インド武芸カラリパヤット奉納公演
平成29年5月14日(日)
11:00~13:40 インド映画「PK」上映
14:00~14:30 オープニングセレモニー
14:30~15:10 講演会
講師:小島裕子民国際仏教学大学院大学非常勤講師・金剛院仏教文化研究所主任研究員
「インド僧菩提倦那(ボーデイセーナ)と東大寺一大仏開眼供養をめぐって-」
15:10~15:40 カラリパヤット奉納公演
▽会場:東大寺総合文化センター金鐘ホール
入場無料 先着順
東大寺の大仏開眼導師をつとめた菩提倦那をご存知ですか?。菩提遷那は遣唐使の要請で仏教の教えを日本に伝えるため、一度は暴雨に遭い引き返しましたが、天平八年(736年)5月18日に二度目の航海を経て太宰府に到着しました。菩提億那は当時、東大寺と並ぶ大寺であった大安寺においてサンスクリット語をはじめ、仏教の教えを日本僧に伝え、天平勝宝三年(751年)には僧正という非常に高い位に就きました。
聖武天皇の詔により天平十五年(745年)から現在地での建立が始まった東大寺盧舎那仏の開眼法会は、天平勝宝四年(752年〉4月9日に執り行われました。菩提遷那は聖武上皇の勅書を受け、上皇の代わりに開眼導師つとめました。開眼の筆には縹(はなだ)色の縷(全長198m)が結ばれ、会場に集う人々がこの縷を手に持ち、開眼の瞬間に結線しました。1万人を数える僧侶も参加したと伝えられます。
大仏を開眼した菩提遷那は、東大寺では大仏建立発願者である聖武天皇、大仏建立の勧進をした行基、東大寺初代別当の良弁と共に東大寺「四聖」と呼ばれ称えられています。
大仏を含め東大寺の建立には当時の日本の人口の半分ほどの人が延べで関わったと言われています。盛大な開眼の催事は現代と比較するならば、オリンピックの数十倍と言えるのではないでしょうか。
写真→:2015年にインド大使館の協力のもとインドで制作された。菩提遷那像。
◆菩提遷那継承事業~インド映画PK上映
菩提遷那は記録史上、日本に初めて来たインド人であり、開眼導師をつとめた功線は大きなものです。2012年、インド政府は日印国交樹立60周年の記念催事として、菩提遷那を1276年の時を経て継承しました。その後も毎年、インド大使館や東大寺にて開催してきました。
今年は菩提遷都継承事業の-環として、また日印友好交流年という年でもあり、広<インドの文化に親しんでもらおうと2016年10月末日本で公開されたインド映画PKの上映会を行います。
◆カラリバヤット奉納公演
インド政府ICCRはC.M.マルマ・テイルム・カラリ協会のC.モハナン師匠率いる8名を菩提遷那継承事葉に派達します。カラリバヤットはケララ州の古代武術です。「カラリバヤット」という言葉はマラヤラム語において兵学校を意味する「カラリ」と様々な武器を用いた戦闘を意味する「パヤツトヮ」という言葉を併せたものです。極めて効果的な武術であり、カラリバヤットの達人は瞬時に相手を圧倒することが出来る程と言われています。