第1次大極殿院南面築地回廊の調査(平城第421次)=説明 |
第1次大極殿院南面築地回廊の調査(平城第421次)
独立行政法人文化財研究所 奈良文化財研究所
都城発掘調査部(平城地区)
現在、復原工事の進む大極殿は奈良時代前半のもので、第一次大極殿とよばれています。この大極殿は東西178メートル、南北318メートルの築地回廊で囲まれていたと判明しており、築地回廊の内側は第一次大極殿院と呼ばれています。1965年以来、この地区で発掘調査を進めてまいりましたが、今回の調査(平城第431次調査)により、南面築地回廊の調査が完了します。
第一次大極殿院の南面築地回廊では、東南隅の調査(第41次調査)を皮切りに、これまで5度の発掘調査を実施してきました。その結果、築地回廊のほかに大極殿院南門および東楼、西楼が発見されています。今回の調査地は、第41次調査(1967年)と第77次調査(1973年)との間に残っていた未発掘地で、東楼のすぐ東側にあたります。調査面積は約630平方メートルです。発掘調査は4月1日から始まり、現在も継続中です。なお、現地説明会の開催を予定しておりますので、その際にはぜひ、お立ち寄り下さい。