奈良で2010年「世界歴史都市会議」開催決定! |
奈良市は12日、平城遷都1300年を迎える2010年に、同市で「世界歴史都市会議」が開かれることが決まったと発表した。
世界歴史都市会議は歴史都市の保存と開発がテーマで、50カ国71都市が参加している。京都市の呼びかけで87年に姶まり、約2年に1回開催。奈良市が12回目となる。
10年の開催地は、トルコ・コンヤ市で11日夜にあった世界歴史都市連盟理事会で決まった。出席した藤原昭市長が奈良の魅力をアピールし、全会一致の賛同を得た。藤原市長は「平城遷都1300年祭のイベントとして、古都奈良の魅力を世界に向けて発信したい」とコメントした。【毎日新聞 6/12夕刊】
■1300年祭に合わせ 市長「魅力を発信」
奈良市は12日、平成22年に開催予定の第12回「世界歴史都市会議」の開催地に同市が決定したと発表した。トルコ・コンヤ市で開かれた世界歴史都市連盟(会長・門川大作京都市長)の理事会で全会一致で承認された。同会議に出席、自らプレゼンテーションを行うなど誘致活動の先頭に立ってきた藤原昭市長は「平城遷都1300年の年に奈良市での開催が決まったことは、誠に光栄であり、任務の重さを痛感している。古都奈良の魅力を世界に発信したい」とのコメントを寄せた。開催は秋を予定している。
年度内に専門家委設置.
世界歴史都市連盟の会員都市は五十カ国71都市。国内での会議開催は、昭和62年の第1回と平成6年の第4回で、会場はいずれも京都市。奈良市は平成9年に加盟。連盟副会
長(2都市)に友好都市の西安市(中国)、理事都市(5都市)に姉妹都市の慶州市(韓国)が含まれ、他に有望な開催都市の立候補がないことなど、奈良市に有利な展開となっていた。
今年の世界歴史都市会議は今月10日からコンヤ市で開かれ、藤原市長は開会式にも出席。午後の会議で市長に同行した西村幸夫東京大学教授が「生きている遣産」と題し発表。市長は理事会前に開かれたラウンドテーブルで「文化の多様性」について発表した。
理事会は11日午後4時半(日本時間で同10時半)から同市内のデデマンホテルであり、藤原市長は「世界の歴史都市の人々に、古都奈良が進めている文化遺産の保存と活用のありようを見ていただきたい」などとアピール。平城遷都1300年の同年に開催することの意義の重要性について訴えたという。
第11回会議は13日に閉会。市長はイスタンブールを経由し、14日に帰国する。今後のスケジュールについて、市は本年度内に専門家による委員会を設置。第12回会議のメーンテーマやパネリスト、会議の詳細について協議する予定。平成21年の理事会で日程や具体的内容が正式決定される。
◆世界にアピール◆
荒井正吾知事
藤原市長をはじめ関係者の方々のご努力に敬意を表したい。奈良の地で世界歴史都市会議が開催されることは、1300年を超える歴史文化が集積された奈良が有する歴史都市としての価値を全世界に発信する絶好の機会であり、大変意義深い。
◆連携しPR活動◆
秋山喜久・平城遷都1300年記念事業協会会長
奈良市と共同して誘致を進めてきた世界歴史都市会議開催が正式決定し、1300年祭の推進に弾みがつく。会議を通して「日本のはじまり奈良」の素晴らしさを世界に発信し、奈良市と連携して効果的なPR活動を展開したい。
◆木の文化伝えて◆
峠宏明・奈良市議会議長
努力の積み重ねの結果だと思う。世界歴史都市の首長の皆さんが奈良市に来て、見ていただいて(情報を)国に伝えてもらうことで観光発展の呼び水になる。木の文化の素晴らしさを知ってもらう意義は大きく、後世に伝える絶好の機会となるよう期待する。
◆もてなし心から◆
前原武嗣・奈艮市観光協会専務理事
奈良市を世界に露出する絶好の機会。観光協会としても、側面から支援し、会議の後も再度奈良市に来てもらえるよう、心からのおもてなしをしたい。
【奈良新聞 6/13】