揺れる野の花 草刈り待って! <平城宮跡> |
奈良市の平城宮跡で秋を彩る野の花を咲き終わるまで残してほしいー。来年の平城遷都1300年祭を前に、ジャズ歌手芝山真知子さん(奈良市)らが、文化庁による同史跡での草刈りの時期を柔軟に対応してほしいと声を上げている。
平城宮跡では、毎年10月中旬、東院庭園周辺にフジバカマ(園芸種と推定)が群生し、淡い紫色の花をつける。ススキの中にサクラタデやキショウブなども咲き、宮跡を訪れる人を楽しませている。
ところが例年、フジバカマの花がまだ盛りの10月終わりから11月初めに草刈りが行われ、野の花はコンバインで一気に刈り取られてしまうという。「せめて正倉院展が終わるまで残して」。芝山さんらはこれまでにも文化庁に要望しているが、今年も例年通り、すっかり刈られてしまった。
フジバカマの原種は奈良県版レツドデータブツクでは絶滅種。宮跡のものは園芸種である可能性が高いが、環境科学博士の谷幸三さん(大阪産業大学講師)は「秋の野を彩る美しさに原種かどうかは無関係」と話す。
宮跡を管理する文化庁文化財部記念物課は「要望があれば別の場所を先に刈るなど検討の余地はある」と回答。来年、平城富跡では11月7日まで1300年祭が行われる。「せっかく訪ねてくれる人に秋の宮跡を堪能してもらいたい」、芝山さんたちのささやかな願いは果たして実現するだろうか。 【奈良新聞 12.10】
実際、最近はこの草刈りが徹底している。ススキの夕景を撮って翌日再び言ったら綺麗さっぱり刈り取られていたし、サクラタデもここで紹介した後訴えのように刈り取られていた。平城遷都1300年祭に向けての工事の為ならやむをえないかも知れないが、そうでない場所まで目の敵のようにして雑草刈りをしているとしか映らない。